【総額100万円では足りない!?】USCPAの日本受験にかかる費用と内訳を徹底解説!!
- USCPAに興味があるけど、取得するのにいくらくらいかかるの?
- どのような種類の費用がかかるのか教えてほしい!
- 想定していない費用はないかな・・・
USCPAを目指すか悩んでいる人にとって、取得までいくらかかるのかは大きな問題です。私も、USCPAを取得するにあたって、最初に気になったのが費用でした。
そこでこの記事では、USCPA取得に必要な費用とその内訳を紹介します。
この記事を読めば、どのような費用が必要なのか、それぞれいくら必要なのかが分かります。
USCPAにかかる費用は以下のとおりです。
- 資格を得る準備費用(単位取得費や学歴審査費):約3万円~
- 学習費用(講座受講費と教材費):30~80万円
- 受験費用:45万円〜
- その他(人によってかかる費用)
合計:75~120万円
本記事では、為替レートをおおよそ150円/$として計算したうえで、キリがよくなるよう数字を丸めています。
USCPAとは
USCPA(U.S. Certified Public Accountant;米国公認会計士)とは、アメリカにおける公認会計士の資格です。
日本でも取得することができ、国内でキャリアアップしたい方や、海外で働きたい方に人気を集めています。
USCPAの取得費用は総額75〜120万円!
USCPAを取得するためには、以下の費用がかかります。
- 資格を得る準備費用(単位取得費や学歴審査費):約3万円~
- 学習費用(講座受講費と教材費):30~80万円
- 受験費用:45万円〜
- その他(人によってかかる費用)
合計:75~120万円
人によってかかる費用は異なりますが、100~150万円程度かかる人が多いと思います。
資格を得る準備費用:約3万円~
USCPAを受験するためには、受験要件として、以下の両方を満たしている必要があります。
- 4年生大学を卒業
- 会計・ビジネス単位を取得している(必要単位は出願州による)
大学の商学部や経済学部を卒業している人はすでに取得している場合もありますが、理系学部出身の人等は、必要単位を取得するところから始まることがほとんどです。
受験資格について知りたい人は以下のページもご覧ください。
また、日本の大学を卒業して取得している場合、取得した単位がアメリカの大学の学位や単位と同じものだと証明するために「学歴審査」が必要になります。
- 単位取得費用(大学の授業料):0円(のことが多い)
- 学歴審査費用:約3.3万円
単位取得費用:0円(のことが多い)
必要な単位は出願州によって様々ですが、比較的簡単に受験要件を満たせる以下の2つの州が人気です。
- アラスカ州:会計15単位
- ニューヨーク州:特定の単位4つ
USCPA受験生に人気のアビタスに入学した場合は、プログラム費用に単位取得費が含まれるため、追加の費用はかかりません。(ですので、0円の場合が多いです。)
自分が追加で何単位必要か知りたい方は、予備校の説明会(無料&オンライン)の後に個別相談ができるので活用してみてください。
※大学の成績表があればスムーズに相談できます。
日本では、教材の品質、サポート体制、費用からアビタス予備校を選択する受験生が大半です。
各予備校の違いを比較したページもご覧ください。
なお、他の予備校では、1科目あたり3~4万円かかるか、そもそも取得できないケースもあります。
学歴審査費用:約3.3万円
学歴審査費用には、以下の3つの費用がかかります。
- 英文成績表取得費:約1,000円*1
- 学歴評価依頼手数料(NIES or FACS):約30,000円*2
- EMS(学歴審査書類の郵送費):約2,000円
合計:約33,000円
補足:受験(出願)要件と資格取得要件について
USCPAを名乗る(名刺に記載する等)には、試験に合格するだけではなく、ライセンスを取得する必要があります。
各州には、受験要件とライセンス取得要件が設定されており、ライセンス取得要件のほうがより厳しい条件が課されます。
なお、試験に合格しただけでも履歴書に記載することはできるため、スキルアップや社内での昇進、転職活動目的で試験合格までに留める人も多くいます。
学習費用:30~80万円
学習費用は、予備校の学費と教材費です。大手予備校であれば、両方ともプログラム費用に含まれています。
プログラム費用は、予備校や申し込むプログラム(取得単位数等の違い)によって異なります。
受験生が多いアビタスのスタンダードプランに申し込んだ場合は、60万円ほどかかります。
なお、各予備校(3校)の講座受講費用+教材費の比較は以下のとおりです。
取得単位↓ | アビタス | TAC | 大原 |
---|---|---|---|
0単位 | 627,300円 | 526,000円 | 641,600円 |
15単位 | 627,300円 | 641,000円 | 641,600円 |
受験費用(受験料金、出願料、国際会場手数料):約45万円
受験手続きにかかる費用は以下のものがあります。
- 受験資格審査料 :90ドル×1(約1.5万円)
- 出願料(受験料):350ドル×4(約20万円)
- 国際会場手数料 :390ドル×4(約23万円)
受験資格審査料:約1.5万円
USCPAの試験を受けるにあたり、受験資格を満たしているか審査してもらうための手数料です。
出願州によって金額が異なり、最初に1度だけ支払う必要があります。
- ワシントン州:90ドル
- モンタナ州:140ドル
- アラスカ州:115ドル
- グアム州:130ドル
- ニューヨーク州:90ドル
出願料:約20万円
出願料は、各科目に出願(受験)ごとに支払う必要があり、出願州によって金額が異なります。
- ワシントン州:354.80ドル
- モンタナ州:344.80ドル
- アラスカ州:357.80ドル
- グアム州:354.80ドル
- ニューヨーク州:344.80ドル
4科目すべてに1回の受験で受かったとしても、約1,400ドル=約20万円かかります。
ネットの情報を見ていると、受験料が$185であったり、再出願料が$90であったりといった記載が散見されます。しかし、出願形式の変更にともない、出願料も変更になっています。2024年現在は、出願料約$350になっていますので、ご注意ください。
なお、試験に不合格となって再出願する場合であっても、同額の約$350を支払う必要がありますので、しっかり準備して挑んでください。
国際会場手数料:約20万円
国際会場手数料は、米国とカナダ以外のテストセンターで受験する場合にかかる手数料です。
どの州でも金額は同じであり、受験票(NTS)を受け取った後、受験の予約をするたびに支払う必要があります。
国際会場手数料:390ドル/科目(4科目で1,560ドル=約20万円)
その他(人によってかかる費用)
上記の他に、人によっては以下のような費用がかかります。
- ライセンス登録・維持費用
- 予備校代(2校目)
- 東京・大阪への旅費
- カフェ代や自習室代
- TOEIC学習費用と受験料
ライセンス登録・維持費用
USCPAはアメリカの公認会計士資格です。独占業務を行ったり、名刺にUSCPAと記載するためには、4科目の試験に合格するだけでは足りず、「ライセンス登録」をする必要があります。
ライセンスに関する費用は、登録料(最初に一度だけかかる費用:約11万円)と維持費用(維持費用:約3万円/年)の2つがあります。
ライセンス登録するかどうかは目的次第
USCPA試験に合格したからといって、全員がライセンス登録するわけではありません。ですが、以下のような人は、ライセンス登録まですることをおすすめします。
- 社外に対し、USCPAであると名乗りたい人
- 監査法人で働いていて、アメリカの「監査報告書」に署名した人
- アメリカで公認会計士事務所を開業したい人
一方、ライセンス登録をしなくても、「USCPA試験 全科目合格」と履歴書に記載することができます。なので、転職への利用目的の人や社内での昇進目的の人で、ライセンス登録しない人は一定数います。
ニューヨーク州の試験は失効期限がないため、「合格した後で必要になればライセンス登録すればいいか」という人もいます。
ライセンス登録・取得費用について
試験に合格してライセンス登録するには、以下の費用がかかります。
- ライセンス取得サポート費用:約10,000円*
- 学歴評価(ライセンス取得州宛):約15,000円
- トランスクリプト発行手数料:約1,500円
- 合格実績のトランスファー:約3,500円
- AICPA倫理試験費用:約35,000円
- 申請手数料:約45,000円
合計:約110,000円
*予備校によっては、対応してくれないこともあります。
また、取得後は以下の費用がかかります。
(更新費用は、どの州でライセンス登録するかによって変動)
- 更新費用:6年ごとに約6~8万円(約1万円/年)
- 教育コンテンツ:約12万円(6年で3回購入、約2万円/年)
合計:6年で約18万円(=3万円/年)
予備校代(2校目)
珍しいケースだと思いますが、1校目の予備校が合わずに2校目の予備校に入学する人もいます。(私の周りにも2人いました)
価格が低い予備校を選んだものの、
- 講義が分かりにくい(日本語テキストでない)
- 受験に必要な単位を取得できない
- 試験には合格したのにライセンス取得補助制度がない
等の理由で予備校を変えざるをえない人もいます。
2校目は、予備校乗換割がつくこともありますが、それでも30~50万円程度は必要ですし、テキストも初めからやりなおしになります。
後悔しないように、事前に調べたり、予備校の説明会に参加したりして、十分に比較して入学を決めるようにしましょう。
東京・大阪への旅費
USCPAはIBT形式(ネットで時期問わず受験可能)の試験ですが、日本で受験する場合は東京か大阪で受験する必要があります。
ですので、地方に住んでいる人は、移動費や宿泊代がかかる場合もあります。
例:新幹線(往復)2.5万円+宿泊代0.5万円=3万円×4=12万円
日本人のUSCPAホルダーが少ない要因の一つであり、希少価値を押し上げている要因でもあります。
カフェ代や自習室代
家では勉強できない!という人は、カフェ代や自習室(コワーキングスペース等)代がかかる場合もあります。
USCPAの勉強期間は1年~1年半と言われているため、総額はそれなりに費用がかかります。
例:500円×週5回×1年(48週)=12万円
私は長時間集中できないタイプなので、平日は家や図書館を利用し、休日はカフェやマクドナルドにお世話になっていました。
TOEIC学習費用と受験料
USCPAは米国の公認会計士試験ですので、試験問題はすべて英語で出題されます。
TOEICスコア500点からUSCPAの勉強を始めて合格した猛者もいましたが、相当程度英語の勉強をした後、USCPA試験に挑むことをお勧めします。
英語が苦手、勉強法が分からない、どのくらい英語力が必要か知りたい!という方はこちらの記事もあわせてご覧ください。
取得するメリットと活用方法
取得するために100万円前後かかるUSCPAですが、もちろんそれに見合う価値がある資格です。
ここでは、USCPAを取得するメリットについて紹介します。
USCPAを取得するメリット
得られるメリットは以下のとおり。
- キャリアが広げられる
- グローバルなキャリアを築ける
- 英語力の証明になる
キャリアが広げられる
USCPAは公認会計士の試験ですが、日本の公認会計士と比較して幅広い知識が得られるため、会計士はもちろん、それ以外のキャリアでも活用することができます。
グローバルなキャリアを築ける
USCPAの試験はアメリカの各州が認定する公認会計士試験であることから、海外で働くことも可能になります。また、グローバルに展開する日本企業や、外資系企業からも高く評価されています。
英語力の証明になる
USCPAの試験はすべて英語で行われます。そのため、USCPAに合格していることは、同時に英語力の証明として利用することができます。
費用対効果は高い。キャリアにあった活かし方を
USCPAは、一般的な資格と比較すると、費用がかかる資格試験です。
そのため、保持者が少なく、価値の高い資格試験でもあります。
ビジネスに幅広く活かせる会計・英語の能力をアピールできる資格であり、長期的にみれば充分に回収できるコスパの良い試験なので、ぜひ一度検討してみてください。