【USCPAはどんな資格?】取得難易度やキャリア、合格までの費用を徹底解説!
- USCPAってどんな資格なの?
- 取得するにはどのくらい費用や時間がかかるの?
- 取得したあとのキャリアは?
USCPAとは、アメリカにおける公認会計士資格のことです。近年特に人気を集めるようになった資格であるため、聞いたことはあるものの、どういう資格かわからない方も多いです。
そこでこの記事では、USCPAについて、資格の概要、取得方法、必要なコストやその後のキャリアについてまとめて解説します。
この記事を読めば、「USCPA受験を検討している人が知っておくべきこと」がすべて分かります。
USCPAの概要から受験方法まで必要な情報を凝縮しました。
USCPA受験を検討している方は、最後まで読んでください。
USCPAはアメリカが認定する公認会計士資格
USCPA(U.S. Certified Public Accountant;米国公認会計士)とは、アメリカにおける公認会計士の資格です。
日本でも取得することができ、国内でキャリアアップしたい方や、海外で働きたい方に人気を集めています。
試験科目は4つ
USCPAにおける試験科目は次の4つがあり、すべてに合格する必要があります。アメリカ認定の試験であるため、すべて英語で出題されます。各科目の試験は別日に1科目ごとに受験することができます。
- FAR(財務会計)
- AUD(監査および諸手続き)
- REG(諸法規)
- BEC(企業経営環境・経営概念)
なお、2024年1月以降は試験科目が変更され、BECが以下のいずれかの選択科目に変更になります。
- BAR(ビジネス分析と報告(公会計を含む)
- ISC(情報システムとコントロール)
- TCP(税務コンプライアンスとプランニング)
試験について詳しく知りたい人はこちらの記事もご覧ください。
USCPAを取得する3つのメリット
USCPAは、会計と英語の知識が必要な試験であるため、活用方法は多いです。この章では、USCPAを取得するメリットを3つ紹介します。
キャリアが広げられる
USCPAは公認会計士の試験ですが、日本の公認会計士と比較して幅広い知識が得られるため、会計士はもちろん、それ以外のキャリアでも活用することができます。
グローバルなキャリアを築ける
USCPAの試験はアメリカの各州が認定する公認会計士試験であることから、海外で働くことも可能になります。また、グローバルに展開する日本企業や、外資系企業からも高く評価されています。
英語力の証明になる
USCPAの試験はすべて英語で行われます。そのため、USCPAに合格していることは、同時に英語力の証明として利用することができます。
USCPAは、会計×英語の能力をアピールできるため、あらゆる職種で評価されます。
取得後のキャリアは大手監査法人など
USCPAの活用範囲は幅広く、取得後は様々なキャリアを選択できます。具体的には、次のような会社に勤めることができます。
- 監査法人
- 会計事務所
- コンサル会社
- 金融業界
- 保険業界
上記以外にも、一般企業で経理・財務を担当したり、CFOやCEO等の役員として知見を活かしたりすることも可能です。
難易度と勉強時間
USCPAの取得難易度について、合格率や勉強時間の観点から解説します。
USCPAの合格率
試験には4つの科目があり、すべての科目に合格する必要があります。
米国公認会計士協会が公表しているデータによると、全受験者における平均合格率(2023年)は、各科目とも50%前後です。
科目 | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 |
---|---|---|---|---|
FAR(財務会計) | 41.82% | 42.78% | ||
AUD(監査および証明業務) | 47.01% | 48.24% | ||
REG(諸法規) | 58.63% | 59.71% | ||
BEC(ビジネス環境および諸概念) | 56.98% | 59.16% |
必要な勉強時間は1,000~1,500時間程度
USCPAの勉強時間は、1,000~1,500時間と言われています。平日に2時間、休日に4時間ずつ毎日勉強したとして約1年~1年半程度かかる計算になります。前提知識や受験勉強経験の有無によって変わります。
なお、参考までに、公認会計士試験の合格には3,000時間程度かかると言われています。
受験期間は1年以上になることも多いから、事前の準備が大切です。
働きながらでも取得可能か?
USCPAの取得は、働きながらでも十分可能です。公認会計士試験では試験勉強のために一定期間休職する方も見られますが、USCPA試験合格者の大多数は働きながら取得しています。
学生は勉強時間を確保しやすいですが、社会人は働いた経験があるから、内容を具体的にイメージできて有利になります。
独学でも合格は可能か?
USCPAに独学で合格することは極めて困難です。理由は以下のとおりです。
- 受験までの流れが複雑である
- 参考書がほとんど流通していない
- 内容が難しいため理解が難しい
費用はかかりますが、合格すれば十分に回収できる資格なので、予備校への入学も検討してみてください。
USPAになるための5つのステップ
USCPAの受験準備からライセンス取得までの流れは以下のとおりです。
- USCPAについて知る
- 受験資格を得る
- 試験勉強をする
- 受験する
- ライセンスを取得する
USCPAについて知る
USCPA試験の受験方法や勉強方法を調べましょう。まず予備校の資料をいくつか取り寄せて、説明会に参加することをおすすめします。
受験資格を得る
USCPAを受験するためには、会計やビジネスに関する単位が必要です。
予備校では、必要単位の取得も対応してくれることが多いので相談してみてください。
試験勉強をする
下調べが完了し、受験資格を得たら、実際に受験勉強をはじめましょう。予備校に通っている方は、予備校からもらえるテキストに沿って学習すれば大丈夫です。
受験する
勉強して合格する自信がついたら、各科目を受験します。アメリカの資格ですが日本でも受験することができ、TBC形式で毎週数回程度開催されています。
1科目でも合格すれば「科目合格者」、全科目合格すれば「合格者」を名乗ることができます。
ライセンスを取得する
すべての科目に合格したとしても、USCPAの「ライセンス保持者」を名乗ることができません。予備校によっては、受験者の職場環境等にかかわらずライセンス登録することは可能ですが、手続きが複雑なので説明会に参加したり、無料面談を設定して確認してみてください。
USCPA取得にかかる費用は約100万円!?
USCPA試験に合格するまでには約100万円の費用がかかります。その内訳は次のとおりです。
- 資格を得る準備費用(単位取得費や学歴審査費):約3万円~
- 学習費用(講座受講費と教材費):30~80万円
- 受験費用:45万円〜
予備校は複数ありますが、どこの予備校でも最低50万円程度必要です(分割払い可)。受験資格を満たすためには単位の取得も必要であり、追加で費用がかかることもあります。
また、初回の受験に合格できなければ、再受験料が別途発生します。
費用はかかるけど、長い目で見れば十分回収できる自己投資です。
USCPAを目指すならまずは情報収集を!
USCPAは、英語や会計等幅広い範囲の学習を必要とする資格試験です。取得難易度は高めですが、会計士以外にもキャリアが広がる資格です。気になる方は、ぜひ情報収集からはじめて取得を検討してください。